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2006年 12月 21日
![]() A honored super-star Globalist FT紙12月21日付におもしろい記事が。 America’s elite is pulling further ahead By Krishna Guha and Francesco Guerrera Published: December 20 2006 21:10 | Last updated: December 20 2006 22:11 日本でもゴールドマンサックスの社員の高給ぶりが報道されておりますが、今日出たところによると、ポールソン財務長官を継いで、ゴールドマンのCEOになった、ロイド・ブランクファインLloyd Blankfein の今年のボーナスは5340万ドルだったそうです。気の遠くなるような数字で、シティの投資銀行家の今年一年のサラリーが、ロンドンのバス運転手や教員らの年収の2000年分とか、中東の大工の200年分の給料にシティの銀行家の給料が同じとか書かれていますね。 この現象を今日のFTでは、「スーパースター・エコノミクス」と称していますが、それはなぜかというと、スポーツ界でも同じように一握りの高給取りのスーパープレイヤーとそれ以外の二軍に二極分化しているというわけだからです。 この現象について、批判が高まっているのは、シティもウォール街も気が付いているようで、そのガス抜きのための記事というわけ。 一応、超有名どころの、GEのイメルト会長などは、「他の重役たちと著しく差がついた給与をCEOがもらっちゃうのは困るよね」とコメントしているものの、他の匿名の企業経営者は「俺がこれだけもらうのは当たり前だ」と言っている人もいるようで・・・。 それで、一部のスーパースター経営者が、他の中流やら単なる金持ちを引き離したこの現象は、1937年の富豪による独占資本主義時代に匹敵するそうです。ただ違いは、37年は株式配当や金利、蓄積した不動産からの地代などがエリートの冨の半分を構成していたのに対して、いまの「ワーキング・エリート」の冨はその9割がサラリーなど実際に働いた評価に基づくものだという点だそうで。「額に汗したからオッケーでしょ」というわけですね。 前のAIGの会長のハンク・グリーンバーグ。「それの何が悪いのか。それが市場システムだ。私のように身を立てた男が成功したからと言って、それが罪とは言えないのじゃないのかね」 次に登場するのは、三極委員会のピーターソン。「他の国の奴と比べて、アメリカ人って言うのは、ワーキング・エリートに対してはどっちかというと寛大なもんさ。スポーツの世界に比べれば、ビジネスで一旗揚げようと考えている大多数のアメリカ人にとって、アメリカン・ドリームはまだ実感できる目標としてあるじゃないか。彼らが望めば、彼ら、あるいは彼の息子かもしれないが、もっと良い生活を手にできるだろうね」 要するに、アメリカ人の大半はまだ、リバータリアニズムを純粋なところでは信じていると。だから、ピーターソンやグリーンバーグが金融業で巨万の冨を築いても、文句は言えないというわけです。なるほど、そういうもんですかね。アメリカ人は、アイン・ランドを子供のうちから読んでいるわけですから、利益追求は宗教のように頭の中にこびりついていると。 それでおもしろいのは、この「リバータリアニズム」があるが故に、ウォール街のCEOを批判できないというロジックになって、その結果、批判の矛先が「グローバリゼーション」という現象に向かうと説明している部分。「アメリカ人が嫉妬深くないために、公衆の不満は、米国国内の階級闘争ではなく、グローバリゼーションに向けられる」 私は基本的にソーシャル・デモクラットなので、リバータリアニズムの考え方に全面的には共感できないのですが、もしリバータリアニズム的な思考がそのように影響しているのだとすれば、アメリカ人というのは日本人とはかなり異質な人種だといえますね。(何を今更という感じですが) 日本的な「お上」による福祉の発想と、フィランソロピーの発想の違いというのも、この辺の「利益追求という宗教」と「その免罪符」との関連性で理解すべきなんでしょう。 === この記事には、バーグステンもインタビューを受けていたのですが、そのときの肩書きが「ピーターソン・インスティチュート」になっていました。はて、そんなシンクタンクあったかしらと思って調べてみると、これは「国際経済研究所」(IIE)のことだったんですね。IIEは創立25年を機に、the Peterson Institute for International Economicsに名前を変えていました。10月末に25周年式典をやって、そこには、グリーンスパンやら、ルービンやら、ECB総裁のトリシェやらが参加したのですが、なんとあの竹中平蔵も呼ばれたようです。IIEと竹中のつながりは要チェックですね。 水曜日のFTには、ビルダーバーガーのウォルフが、「2030年の世界はどうなっているだろうか」という興味深い記事を載せていましたね。彼は国際金融資本のスポークスマンでしょうから、このシナリオを通りに進むのでしょう。しかし、彼のシナリオによると、「地球規模の中流階級」が誕生するけれども、そこには「サハラ以南のアフリカ」は入っていないようです。テロ、疫病、グローバリゼーションを人類は乗り切るだろうと。そりゃあ、絶滅させちゃあまずいですよね。 A glimpse of a prosperous 2030 By Martin Wolf Published: December 19 2006 19:15 | Last updated: December 19 2006 19:15 by japanhandlers2005 | 2006-12-21 23:26 | Trackback | Comments(0)
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